理系パパのカメラ奮闘記

2児の父親。理系の視点でカメラを勉強します。

【物理編】シャッタースピードとはシャッターが開いている時間である。シャッタースピードが速いと写真は暗くなるが手振れ/被写体振れが防止できる

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再び物理編。今回はシャッタースピードである(更新頻度が高いのは正月で時間があるためだ)。

 

 

シャッタースピードとはシャッターが開いている時間である。シャッタースピードが遅いと画像センサーに曝す光の量が増えるため写真は明るくなる。

シャッタースピードとはシャッターが開いている時間である。

露出を決定する3因子として『シャッタースピード』『F値』『ISO感度』が存在するが、恐らくシャッタースピードが物理としては一番理解しやすい。

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シャッタースピードと写真の明るさの関係をマンガ絵で示す。

シャッタースピードが速いと画像センサーに曝す光の量が減るため、写真としては暗くなる。逆にシャッタースピードが遅いと写真は明るくなる。

 

 

シャッタースピードは秒単位で1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、・・・と1/2倍で推移していく。シャッタースピードを1段速くするとはシャッターを開いている時間を1/2倍にするということである

シャッタースピードに関して定量的に述べることはほとんどない。シャッタースピードを2倍、もしくは1/2倍にすることが単純に露出量を2倍、1/2倍とすることだからである。つまり段ごとの推移だと秒単位で1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、・・・となる。

例えばシャッタースピードを1/30秒から1/60秒にした場合、『シャッタースピードを1段速くする』と言う。

 

 

シャッタースピードを速くすれば手振れ/被写体振れが防止できる

シャッタースピードを意識するのは主に手振れや被写体振れを起こす場合である。

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シャッタースピードと動く被写体の関係を上に示す。

実際は『シャッタースピード』が変化することにより露出決定の残りの因子である『F値』『ISO感度』が変わっているが、ここでは無視する。

シャッタースピードが1/250秒では被写体振れがほとんどない一方、1/30秒だと盛大に被写体振れを引き起こしている。つまりシャッタースピードを上げることで手振れ/被写体振れを防止できる。

一方でシャッタースピードを遅くすることで川の流れを幻想的に表現したり人の流れを表現したりすることもある。

 

 

シャッタースピードの調整による明るさと手振れ/被写体振れの防止は排反事象である

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シャッタースピードと明るさ及び手振れ/被写体振れの関係をマンガ絵で示す。

手振れ/被写体ぶれを防止するためにはシャッタースピードを速くすればよいが、その分だけ写真は暗くなる。つまりシャッタースピードの調整による明るさと手振れ/被写体振れの防止は排反事象である。よって手持ち撮影だと『シャッタースピード』を遅くするのは限界があるため、特に暗いシーンでは露出を決定する残りの因子である『F値』『ISO感度』の調整で適正露出の確保を試みる。

 

 

まとめ

シャッタースピードは手振れや被写体振れを防止するために色々苦慮するところではあるが、物理学的にそれほど理解できない点はない。

撮影としては暗いシーンで気を使うのはもちろんだが、明るいシーンで絞り優先モードなどでF値を開放にした場合にシャッタースピードの上限に当たり写真が露出オーバーになる場合が時々発生する。

 

 

 

コラム 

すんなり理解しやすいシャッタースピードであるが、一つだけ注意点がある。設定画面上のシャッタースピードの値はこっそりと(堂々と?)丸めているのだ。本来であれば1/2倍ごとなので、1、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256、1/512、1/1024、・・・と続いていくはずなのに、設定画面上は1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000、・・・となっている。

これはいつの時代に誰が決めたのだろうか。メーカー毎に違いはないので統一規格だと思うのだが、正直理解不能である。円周率πを3.14ではなく3として教えられていた時代があったが、桁を無視しているのではなく値を詐称している分こちらの方がたちが悪いと思う。何が悲しくて256を250と表現しなければならないのか。まあ理系脳の戯れですが。。

 

 ↓撮影機材。マニュアル撮影も調整しやすい