【物理編】F値を大きくすると暗くなるが、画角が狭くなるわけではない
今回はいつかやろうと思っていて実施していなかったレンズの物理学群である。
自分は物理には基本的には興味があるのだが、レンズに関しては全くと言っていいほど興味をそそられなかった。せいぜい1/a + 1+b = 1/fを覚えたくらいである。
したがって大人になった今、カメラをトリガに再びレンズの物理事象を勉強しようと思った場合も、「F値の定義とは、そのあるべき姿とは、露出を1段分補正することがどうしてF値としては2の平方根に当たるのだろうか」という数学的なアプローチはしたものの、いわゆるレンズとしての考察は実施していなかった。
↓過去記事
今回はその興味がないレンズ的な考察をする。ということで、本当に初歩的な初歩から考察は進む。
1回目は表題の通りで、もしかして自分くらいのような気もするが、一度本気で調べた話。F値を大きくすると暗くなるが、画角が狭くなるわけではない。である。
絞りというものを入門本で習った際、絞るイコール画角が狭くなるとばかり思っていた。正確に言うと絞っているのに画角が狭くならない理由がわからなかった。
「暗くなる」や「ボケる」より、こっちのほうがよほどわかりやすい。
でも入門本ではF値の数学的な意味と同じように、F値を大きくすれば暗くなる、F値を大きくすればボケるという結果しか記載されておらず、その理由を述べているものは皆無であった。
よって自分で調べた。これだから入門本はダメなんだと思いながら。そして、自分がとんでもない勘違いを犯していることに気づいた。自分、中学の理科レベルで間違っているじゃんと。
まず絞り開放時。
見てお分かりの通り、まんま中学生が教わるレンズの作図である。
この時できる像は実像と呼ぶ。レンズの公式は覚えていたのに、どうしてこれが思いつかなかったのか。
続いて絞った場合の振舞。
何ら変わったことはしていない。ただの作図である。
光の通過する範囲が狭まるので、できる像としては暗くなる。
過去記事に記載したようにレンズを通過する面積に比例するので、1段は2の平方根に相当する。
ここで言いたいのは、絞ったところで画角が狭くなるわけがないということだ。
ということで今回のまとめである。
F値を大きくしても(絞っても)暗くなるだけで画角は狭くならないである。
中学生の皆さん参考になったかな?というレベルであるが、大の大人、しかも理系の人間が間違っているあたり救いようがなかったりする。
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↑最初はこういう本から。と言っても思ったより硬派。